真水稔生の『ソフビ大好き!』


第267回 「好きで悪いか!」 2026.4

ここは、
愛知県豊田市は若草町にあります、今年で創業45年という老舗洋食店、ハイジ。
我が草野球チーム・マミーズが、
以前から、トヨタ自動車のチームと豊田市内の球場でよく練習試合をさせていただいていて、
いつかの試合の帰り道に見つけて以来、よく利用させていただいてるンです。 

軽い気持ちで大盛りを頼むと大変な目に遭う(笑)くらい、どのメニューもボリューミーである事で有名なお店なのですが、
僕は、純粋に味が良いのでこの店が好き。
とくにカレーは、
じっくり煮込んだ本格的カレーでありながら、どこか家庭的な味わいもあり、絶妙なンですよね。
辛さも、辛口過ぎず甘口過ぎず、ちょうどいい刺激の心地良さで、美味しいのです。

ふと、カレーが食べたくなった際、
どこのお店のどんなカレーでもいいのではなく、

 どうしてもハイジのカレーが食べたい・・・、

ってなる事も多く、
野球の試合の日ではなくても、こうして名古屋から車を飛ばしてやって来る事、度々。
それくらい気に入ってます。
今日は、ハンバーグカレーを注文。

ただでさえ、どうしても食べたくなったカレーなのに、
そこにハンバーグまで乗っかっちゃったら、もう無敵(笑)。 
今日も食事をしっかり(がっつり(笑))摂る事が出来る幸福に感謝しながら、
今回の『ソフビ大好き!』、始めさせていただこうと思います。


・・・といっても、
前回の「食べる事は生きる事 ~チャーハン編~」に続き、
今回は「食べる事は生きる事 ~カレーライス編」というわけではありません。

では何か、というと、
美味しくてボリューム満点なこのハンバーグカレーを食べながら、
ふと、『ウルトラセブン』に出てきた恐竜戦車の事を思い出したので、
今回のテーマに据える事にした次第です。 
   
・・・似てません? ハンバーグカレーと恐竜戦車・・・。

いえいえ、見た目・形が、ではなく、

 只々、子供の好きなものを二つ、くっつけちゃえ!

っていう、
何の捻りも工夫も無いその安易な発想が・・・、です。
 
 「ご注文は?」

と聞かれて、
子供の頃ならまだしも、
大の大人が、満面の笑みで堂々と「ハンバーグカレー!」とは、ちょっと言いにくいンですよねぇ。
なんか、“幼稚” というか “単純” というか、一抹の小っ恥ずかしさが脳をよぎりますので・・・。

・・・え? 気にし過ぎ?

う~ん、そうかもしれませんが、
同じカレーライスのアレンジメニューでも、
カツカレーを注文する時とハンバーグカレーを注文する時では、どうしても意識に違いが出てしまいます。
注文を受けた人に、

 お子ちゃまだなぁ(下手すりゃ、あったま悪いなぁ)・・・、

って、思われる気がしちゃうンですよねぇ。

・・・けど、
やっぱり好きなンですよねぇ、ハンバーグカレー・・・。美味しいですもん、絶対。
食べたい時はその気持ち、抑えられません。

恐竜戦車も同じ。

 「好きな怪獣は?」

と聞かれて、
子供の頃ならまだしも、
大の大人が、満面の笑みで堂々と「恐竜戦車!」とは、ちょっと言いにくいンですよねぇ。
知らない人が聞いたら、絶対、

 恐竜戦車ぁ? 何、それ・・・、

ってなるし、

 戦車の上に恐竜が乗ってる怪獣だ、

と説明すれば、失笑される事必至ですから・・・。
なんなら、ハンバーグカレーよりも小っ恥ずかしいくらいです(苦笑)。

・・・けど、
やっぱり、好きなンですよねぇ、恐竜戦車・・・。カッコいいですもん、絶対。
子供の頃から憧れてるその気持ち、誤魔化せません。 

『ウルトラセブン』放映時(昭和42~43年)、
番組に登場する怪獣たちのデザインを担当していた成田亨さんは、

 恐竜と戦車を合体させた怪獣をデザインしてほしい、

と依頼され、
芸術家としての美学からか、それが許せず、円谷プロで仕事をする気が無くなったそうで、
“恐竜戦車” という怪獣には否定的な考えをお持ちでしたが、
僕ら当時の子供たちからしたら、
カッコいい戦車の上にカッコいい恐竜が乗ってるンですから、
当然の事ながらそれはカッコよく、
セブン怪獣の中でも、エレキングやキングジョーやメトロン星人と並んで、とても人気がありました。
なんなら、
彩色が地味な分、それら人気怪獣の中でも渋い印象で、
大人っぽい雰囲気の『ウルトラセブン』の作品世界によりマッチしているような気がしていたものです。 

先述した、小っ恥ずかしい感覚が芽生えたのは、高校生くらいの頃でしたが、
それまでは、
好きな怪獣として恐竜戦車の名を挙げる事に、

 自身が “怪獣通” である、

という自負心・優等感を抱いていたくらいです。
   
 バンダイ製 ウルトラ怪獣シリーズ、全長約24センチ。
マルサンでもブルマァクでもポピーでもソフビ人形として玩具化されなかった恐竜戦車ですが、
番組放映から35年の月日を経て、
忘れもしません、平成14年の初夏、ついに発売されました。
めちゃくちゃ嬉しかったですね、この新商品は。
しかも、
その時、僕は37歳(誕生日が7月ですので、もうすぐ38歳)という年齢で、
恐竜戦車を小っ恥ずかしく思う感覚が芽生えた高校生の頃からは20年という月日が経過しており、
一周も二周も回って、もう、あえて堂々と、「恐竜戦車が好き!」って言える心境に達していましたので、
素直に、喜べました。
しかもしかも、
平成ソフビゆえ、このリアルな造形ですから、

 恐竜戦車はカッコいい、

という事を再確認する事も出来、
購入した日は、独り部屋で、
いろんな角度から、マジマジとこの人形を惚れ惚れする気持ちで見つめていたものです。 
         
     
         
           
   
こちらは、
平成20年に発売されたリニューアル版。
型は同じですが、
カラーリングが、さらに渋さの増したものに変わりました。

 やっぱり恐竜戦車はカッコいい・・・、

って、しみじみ思いましたね。
 
 
僕は、ハンバーグカレーも恐竜戦車も、理屈抜きで大好き。
“お子ちゃま” で結構。 あったま悪くて結構。

 好きで悪いか! 


・・・誰も悪いなんて言ってないか(苦笑)。 
                   
               





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